美肌育成ブログ

訪問ありがとうございます。 化粧品会社に勤め、 現役スキンケアアドバイザー・カウンセラーによるスキンケアブログです。 日々の暮らしの中で、スキンケアや、化粧品を選ぶ際の成分について記事を書いていきます。

タグ:メラニン

シミができやすいお肌とできにくいお肌違いは、もともと持っているお肌の色素バランスによるものです。
色素は大きく分けて、白っぽいフェオメラニンと、黒っぽいユーメラニンの2種あります。
ユーメラニン色素が多い肌は、どちらかというと色が黒くシミが出来やすいタイプと言えます。
傷跡が残りやすく、夏が近くなると日に当たった記憶が無くてもお肌が黒くなるなどの経験がある方は、シミが出来やすい色素を持っている可能性があります。

シミの原因
シミと紫外線(光老化)
そもそもメラニンは紫外線から身体を守るための「防御機能」の1つです。
よって強い紫外線に当たる、または強くないとしても長時間紫外線に当たる行為はシミの原因となります。

シミとホルモン
女性ホルモンによる影響が大きく、特に生理前に分泌量が増える「黄体ホルモン」は刺激から細胞を守ろうとする為に、メラニンが増えてシミが出来やすくなります。
妊娠時にできる「妊娠性肝斑」がその代表的なシミとなります。

シミと糖化
糖化とは、私たちの体内にある「タンパク質」と、食事によって摂取した「糖」とが結びついて生じる老化現象です。コラーゲンを硬くしたり、黄ぐすみを作ったりします。
糖化は酸化を進行させるためシミの悪化につながります。

シミと活性酵素
私たちが呼吸をし、酸素を取り入れて生きていくだけでもエネルギー代謝の過程で、僅かながら活性酵素(スーパーオキシド)が発生します。
その他に炎症やストレスなどによっても大量の活性酵素が発生します。
この活性酵素はメラニン形成細胞にメラニンを作るように情報を送る伝達物質としてシミの原因となります。

シミと炎症
炎症を伴った「かぶれ」「怪我」は、メラニン形成細胞を刺激してメラニン生成を促します。

シミを作らない、シミを消すためには
■チロシン(メラニンの原料)をメラニンに形成させる外部刺激を避ける
■チロシナーゼ酵素を働かせない
■形成されたメラニンをターンオーバーによって排泄させる
■形成されたメラニンを還元作用によってチロシンに戻す
■真皮内に落下したメラニンは、マクロファージ(白血球)によって処理され血液やリンパによって排泄させる

お手入れポイント
■UVケアを徹底する
■チロシナーゼ酵素の働きを抑制する美容成分を使う
 (コウジ酸、エラグ酸、アルブチン、ビタミンC、ビタミンC誘導体、ルシノール)
■メラニン形成をするように命令を出す情報伝達物質(活性酵素やヒスタミン)を抑制させる美容成分を使う(カミツレエキス、カンゾウエキス、カチョウエキス)
■ピーリングなどを利用してターンオーバーを促進させる
■還元作用を持った美容成分を使う
(ビタミンC、ビタミンC誘導体、レチノイン酸、ハイドロキノン、プラセンタ)
■血液やリンパの働きをよくし真皮に落ちたメラニンの処理
(血行促進マッサージ、加温、ビタミンE)



今回の皮膚トラブル・シミについてのお話は以上となります。
シミ対策の中でも、シミが出来上がる工程で様々な内容がありますので、
セルフケアができる範囲で対策していただければと思います。




毎年夏になると特に日焼けグッズがチラホラと散見されますね。

日焼けといえば、まず思いつくのが「紫外線」次にどこかで聞いたことのあるシミの原因「メラニン」
今回はこの2つについて書いていきます。

まずお肌の表皮の中の4段目に存在する「基底層」の中に、5%ほどの色素細胞(メラノサイト)が存在します。
5%を厳密に言うと、皮膚の面積1m㎡あたりに約1000~2000個のメラノサイトが分布しているのです。
このメラノサイトは紫外線や摩擦などの刺激を受けることで、メラニンを合成し、肌色に影響を及ぼします。メラニンはアミノ酸の一種であるチロシンという物質です。
チロシンにチロシナーゼという酸化酵素が働きかけ、5,6-ジヒドロキシ・インドールになり、
それが重合してメラニンが形成されます。
メラニンはユウメラニン(黒色)とフェオメラニン(黄色)の2種類あり、この割合によって皮膚の色が異なります。表皮細胞の代謝に伴って、メラニンは皮膚の表面に向かって押し上げられます。最終的にはアカとなって剝がれ落ちます。ここまでをターンオーバーといいます。
また、表皮細胞に取り入れられなかったメラニンは真皮内に落ち、血管やリンパを経由して体外に排泄されます。

■メラニン色素沈着防止成分
・ビタミンC誘導体
・グルタチオン


■メラニン色素生成阻害成分
・エラグ酸
・アルブチン
・ビタミンC誘導体

次に紫外線についてのお話です。

肌老化の原因には身体機能の衰えによる自然老化と紫外線による光老化があります。
実は肌老化の80%が光老化とされています。
光老化は紫外線に当たった時間と強さに比例し、日焼けを繰り返した人ほど進むため、実年齢よりも老けて見える人も少なくありません。
日光は、波長によって紫外線、可視光線、赤外線の3つに分類できます。
紫外線は殺菌作用のメリットはあるものの、過度に長時間浴び過ぎると皮膚の細胞を傷付けるため老化を引き起こす原因となります。

紫外線の量は季節や天候によって変わり、曇りの日は快晴の50~60%程度の紫外線量に達します。
夏以外の4~5月、9~10月も強いため注意が必要であり、また紫外線は波長によって更に3つに分類できます。

UV-A(長波長紫外線)

最も波長が多く、コラーゲンやエラスチンを変性させます
皮膚の細胞に影響を与え、特に真皮内のコラーゲンにダメージを与えるため、
肌のハリが失われます。

UV-B(中波長紫外線)

UV-Aよりも皮膚に対する刺激が強く、急激に作用して日光火傷などの炎症を起こします。
メラニンを作り出すメラノサイトの働きを活発にし、皮膚の色を濃くします。
また、長時間浴び過ぎると水疱や軽い熱傷になる場合もあります。
皮膚表面の細胞を傷付けたり、炎症を引き起こすため、シミや皮膚ガンの原因となるともいわれています。

UV-C(短波長紫外線)

オゾン層に吸収されるため、ほとんど地表には届きませんが細胞を破壊するなどの有害な作用が強い紫外線です。

皮膚は強い日光を浴びるとダメージを受けます。
皮膚の色が濃くなるだけでなく、皮膚が赤く腫れ、火照ってピリピリとした痛みを感じます。
これが一般的に「日焼け」といわれるもので医学的には「日光皮膚炎」と呼ばれています。
色素を作り出すメラニンは、紫外線を吸収して体内へ害を食い止める働きがありますが、
強い日光を受けた直後の肌は、強烈な紫外線に対してメラニンの量を十分に準備できないため
火傷のような状態となります。
その後、炎症が治まると増産されたメラニンによって皮膚の色が濃くなります。
ですが、しばらく日光に当たらずにいるとメラニンの生産は通常に戻り、大量に作られたメラニンはやがて角質とともに剥がれ落ち、お肌の色は元に戻ります。

■シミへの影響■
紫外線を浴びるとメラノサイトがメラニンを生成しますが、稀に紫外線の影響を強く受けて変性し、
多量のメラニンを作り続けてしまう場合があります。

この場合、その部分の皮膚はいつでも濃くなってしまい、これが日焼けの後にできるシミとなります。
また、加齢により皮膚の働きが低下することで、メラニンが表皮から排泄されず基底細胞内に残り続ける場合もシミとなります。
年齢を重ねてからの日焼けが厳禁だといわれるのは、皮膚の機能低下がシミを引き起こすためです。

■紫外線予防■
根本原因となる日光から皮膚を守ることが大切ですので、日焼け止め使用は欠かせません。
しかし、大半の日焼け止めは、2~3時間で効果が薄くなることや、汗などで流れ落ちることもあるため、こまめに塗り直すことが必要です。
紫外線によるシミはすぐ現れるわけではなく、長年にわたり浴び続けてきた紫外線が蓄積され起こるため毎日のケアが必要です。
美白に効果のある成分としてビタミンCがあります。
ビタミンCを食事やサプリなどで効果的に摂取すると色素沈着を抑制するだけでなくメラニンを還元することもできます。
βカロテンやビタミンEは抗酸化作用があるため、皮膚の老化に促進を抑制します。

■日焼け止めのSPF値について■
SPF値→紫外線からお肌を守る数値のことです。
UV-Bをカットする効果をSunProtectionFactor略してSPF値と表記しています。
SPFの数字とは素肌の状態と比べてその肌に紫外線カット剤を塗布した時の※最小紅斑量のこと。

※最小紅斑量・・・肌が赤くなるまでの量ができるまでの紫外線量の比率。

数値は日本化粧品工業連合会の測定基準の計算式により算出し、各商品を評価して消費者への利便性を図っているため信頼のおけるものと考えられます。(あくまでも個人差によるもの)
SPF1を素肌の状態とし、SPF20であればその20倍日焼けを起こさないという見方をするが、
紫外線の強い時間帯や24時間のうち日焼けをする可能性がある時間や環境を考慮しても、数値が大きければ良いというものではないという見解もあります。

したがって、2001年1月より、SPF50を上限として50以上あるものは「SPF50+」=50以上という表記に統一しました。

一般的には日常の紫外線でSPF15~20程度、レジャーではSPF30~50程度と言われています。

■PAという表記について
PAはProtection Grade of UVAの略です。

これはUV-A(長波長紫外線)の防止効果を表すものです。

強い方から「++++」、「+++」、「++」、「+」の4段階に分かれています。


メラニンからシミとなるお話
紫外線と一言でいっても様々なタイプがある
補足として日焼け止めクリームの表記についてのお話をしました。

今後も様々なお肌に関連付けたお話をして参りたいと思います!










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